東京には民営の火葬場があります。全国では、一般的に火葬場は自治体が運営しています。しかし、東京都23区に9つある火葬施設の中で公営のものは2つで、残り7件は民間の企業です。
全国的に珍しい状況で、東京は人口が密集しているせいで火葬場が不足するという問題が起きています。自治体が公営の火葬施設を建てようと思っても土地が無かったり、住民が反対運動を起こしたりと、民営に頼らざるを得ないようです。
東京都では、人口が多いため式場が不足がちとなってしまい、人気の公営施設や火葬場の併設している民営施設は、予約が一週間先まで埋まってしまっていることがあるようです。
そのため、その施設で葬儀をしたい場合は、通夜が7日後になってしまうということも珍しくなく、地方から来た親族が驚くことも多いようです。
故人は、一般的にお葬式までの間自宅に安置されますが、集合住宅であったり、間取りに問題があったりと、住宅の事情から火葬場に併設されている冷蔵保管庫や葬儀社に預かってもらい、お通夜の当日まで安置してもらうことも多いようです。
東京では、式場などでご焼香をした後に、係員が参列者を別室へ案内し、お寿司、オードブル、煮物、お酒などの通夜料理が一般参列者にも振舞われます。
これを「通夜振舞い」と呼びます。一口でも箸をつけることで供養になるとされていますので、参列者が断る必要はありません。
田舎から東京に来ていた親が亡くなったというような場合に、火葬は東京で行い、後日、地元で骨葬を行うという、火葬と葬儀を別々の地域で行うということも多くあるようです。
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